4112026 ランダム
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中国という国・ネパール


ネパール・中国という国 初めての中国の時。

ネパールのバラモンとクシャトリアの二人と中国でおちあう。
ネパール少女
香港でクシャトリアが迎えにきてくれて、中国領土へ入ってからは、バラモンからバラの花の歓迎。

バラモンとは日本で数回会っていたが、クシャトリアとは初対面だ。
随分小柄だが、ネパールの王様とそっくり。

カースト制度で婚姻が限られているため、そのカースト内での顔立ちは驚くほど似かよっている。

クシャトリアは既に香港を中心に中国、インド、東南アジアで20年近くビジネスをやっていて、ネパールの中でも成功者として、知らぬ人はいないらしい。


一方バラモンの方は、アーリア系、中近東系の顔立ちをしていて、はっきりとした違いがある。

バラモンは中国へ来たのは8年前。ビジネスをこのクシャトリアとペアを組んでやり始めてから、10年たたない。
本職は占い師だが、やり方は、国にいる占い師達をを手足のように使い、ホロスコープの計算をやらせて、結果を読み解くのだ。


彼らから共同で会社を立ち上げようと話があったのは、通訳の友人を通じてだ。
その友人は、自分の日本の友人・知人、約50人に、バラモン占いの仲介をしてあげた。

その占いの結果、ビジネスの共同経営者として、彼らが選んだのが私だった。
友人からネパールの占い師が来てるから、タダで占いをしてあげると言われ、じゃあお願い、と言っただけだったけど。


共同といっても、バラモン占い師は人の意見など必要としていない。
彼の決断は星占いがすべて決めてくれる。
そして残るは、私のもっているビジネス運が必要だったのだ。。


日本人にとって、占いはお遊びであり、趣味の範疇なのだが、彼らにとっては人生そのもの。彼らにとっては神のことばで、占いの結果には逆らえないらしい。

ネパールたて

彼らは、シンセンのショップや工場をどんどん案内していく。
初めての日本人とのビジネスで、相当気合が入っているらしい。


日本人とビジネスをやっていると言えば、信頼とステータスが得られる。

彼らにとって、名刺に、東京 のブランチオフィスがあれば、これはすごいこと。

Tokyo Japanは、ビジネスでは一種のブランドのようだった。



多くの工場や卸店に行ったが、クシャトリアがとある宝石店で怒り出した。
まだ話の途中ですぐに店を出よう、という。

なぜかと聞いたら、
「日本人だとなったら、彼らの態度がまるで違う。どの店も値段を言ってこない。こんなことは初めてだ!」

クシャトリアは毎月エージェントとして、中近東の富豪やアジアの商人を何人も工場や卸店へ案内している。
今回の工場と卸店のうち、半分は既に数回取引を成立させているところだ。

しかし今回初めて、どの国の商人相手とも違う態度をはっきり見せてきたということだ。
初めての日本人ではりきっていたクシャトリアだが、怒りのクシャトリアになってきた。

つまり、こういうことだ。彼らからすると、気の短い日本人バイヤーは中国人側が言い値をいう前に自分から、高めの言い値を言ってくるものだという感覚なのだ。

だから、中国どころか、世界のどの国の言い値でも言ったらソンするので、相手の出方をみてから交渉を始めよう、というわけ。

じらせばどうせ日本人は高値で買ってくれるだろうし。。。

札束をはたかせていく日本人が多かったためか、彼らはそれを喜んで利用している。

日本人は、交渉力のない前例をいやというほど作り上げてきたってことか。


私には、徳川時代の海外貿易商の血が入っている。そんなものに乗せられたらハジだ。

中国国内での小売り価格をざっと見ていて、その1/3程度でないと買わないつもりだったから、全く金額が折り合わなかった。

送料は品物価格の2倍を覚悟しておかないといけないのだ。
それと、今回ミニマム購入なので、旅費などを考えると日本人価格では商売にならない。


だいたい、日本人なんて言うなよ。とクシャトリアに言いたいのだが、彼は日本人を連れてきた、ということがすごいプライドになっているので、それは譲れないところらしい。

次回の中国での取引では日本人なんて絶対に知られないようにしよう、と決心した私です。(実際、2回目のエージェントは日本人であることを言わないでくれたことと、交渉力もあったので、すんなり中国人価格で買えた。)



私は強力な販売ルートを持っているわけではないので、品物にはシビアにならざるを得ない。売れるか売れないか、だけだ。

少しはボランティア購入もやったけれど、それは利益度外視で割り切ればいい。

ネパールより集まりネパールよこ


それにしても、ビジネス自体が違いすぎ。

彼らは、いまだ作る側の都合でできた品物を購入し、安く買い、それに利益を載せて売ることを考えている。


日本の消費者がいかにモノにこだわり、いかに品質にこだわるのか、全く理解できなかった。

日本人は既に必要なものはすべて持っていて、あとはよほど気に入ったものしか買わないという文化がわからないのだ。


彼らは国では最高の立場の人達かもしれないが、経済社会に関しては、日本の100年昔の感覚と言われている。

モノがない国なので、どんなに品質が悪くても、デザインが悪くても、値段さえ安ければ、すべて売れるのだ。

きっと、日本人なのに、なんでこんなに買わないのか、不思議でしようがなかったに違いなかった。
例え安くても、売れるかどうかわからないものには手を出せないよ~。

商売はギャンブルではないと思う。


私の人生はギャンブルだけどね。*:._.:*^*:._.:*^*:._.:*:*:._.:*^*:._.:*^*:._.:*^*:._.:*^*:._.:*^*:._.:*:







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